2026年3月31日:『プラハの古本屋』にホームズ情報が

シャーロッキアン日記

知り合いの本屋さん(といっても、まだ店を構えているというわけではないのですが)に、選書便をお願いしています。

数ヶ月に一度、2冊の本が届きます。私からの希望するテーマは、旅と食。毎回何故選んだのか、といったことも丁寧に書いて送ってくれるので、楽しみでもあります。

昔ほどたくさんの本が読めなくなってきていて、なかなか新しい本に出会うのが難しくなってきているので、こうした自分以外の目で選ばれた本を読むというのも新鮮でよいものだと思います。

前回の選書便で届いたのが『プラハの古本屋』。千野栄一さんという言語学者(スラブ語がご専門)の方が書かれた本で、プラハの留学時代の探書、古本屋巡りを中心としつつ、現地での暮らしや学会での遠征などが書かれており、少し前の日本の学者、知識階級の世界を垣間見ることができました。

何より共感したのは、ジャンルは違えど本を蒐集するその姿勢です。共感というとおこがましいのですが、本職に関する本ということもあり、お目当ての本があり、その入手方法を探るべく古本屋とお馴染みになり、というのは周りのシャーロッキアンを見ていると、ジャンルは違えど本好きというのは似たような行動形態をたどるのであると感心しました。

私自身も、シャーロック・ホームズの本のコレクターの入門者ですが、私のコレクションなどはまだまだ入り口をうろうろしているぐらいのもので、日本にもものすごい人たちがうようよしていますし、世界に目を向けるととんでもない人たちがいるものだということを実感しています。

昨年訪れたポーツマスのランセリン・グリーン氏のホームズコレクションも素晴らしかったですが、ミネソタ図書館にあるジョン・ベネット・ショー氏のコレクションはまだ行けてないのですが、世界最大規模ということでいずれ訪問したいと思っています。

ということで、本好きという観点から読んでいて楽しかったのですが、突如シャーロック・ホームズについての記述があり、思いがけない出会いに嬉しくなりました。

それは、カレル・チャペックというチェコ人の作家についての章でした。彼はロボットという言葉を作り出した人だそうで、欧米では多くの文学の多くのジャンルで有名で、日本でも特にSFが有名なのだそう。(恥ずかしながら、名前を聞いたことがあるだけでそれ以上のことは全く知りませんでした。)1890年生まれということで、ホームズよりはやや若い世代となります。

彼は探偵小説も二編書いていたそうで、一つが『盗まれたサボテン』、もう一つは「ドクトル・メイズリークの事件」。もちろん私はまだ読めてないのですが、千野さんの解説によると刑事コロンボを彷彿とさせる内容なのだそうです。(コロンボの方が時代は後ですが)

それだけではなく、「1931年に出版された文芸評論集『マルシアス』には「ホルメシアナ(ホームズ文庫)、すなわち、探偵小説について」という理論的研究もある」との記載もありました。

1931年といえば、ドイルが亡くなった翌年ですので、非常に初期のホームズ研究ということになると思います。

最初期の研究として知られるロナルド・ノックスによる「Studies in the Literature of Sherlock Holmes」が1910年ですので、その20年ごと言うことになります。

日本語で読めないかと探してみたところ、『カレル・チャペックの新聞賛歌』という本に収録されていることが分かり早速注文しました。到着が楽しみです。

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