シャーロッキアン日記

2026年10月9日:クリプキは何を訂正したのか——分析哲学者たちの「シャーロック・ホームズ問題」

先日、ある論文を追いかけているうちに、ソール・クリプキ本人が自分の議論を「誤りだったようだ」と書いている一文に行き当たりました。しかも、その対象はシャーロック・ホームズです。てっきり書誌調査のつもりが、思いのほか奥行きのある話につながりまし...
今日のホームズニュース

ホームズの子孫が主人公の新ドラマ制作決定――国内では『北西鉄道事件』発売記念フェアが開催

10月9日は、シャーロック・ホームズの子孫を主人公にした米国の新作ドラマ『Scarlett Holmes』の制作決定が日本でも報じられました。国内では、池田邦彦による漫画『北西鉄道事件』の発売記念フェアが始まったほか、アニメ『憂国のモリアー...
シャーロッキアン日記

2026年10月8日:ホームズの復活と、その名で売られた商品――Vranken論文の文献表からCollier’sの広告を追う(3)

第1回と第2回では、Thomas Vranken の論文「The Public, the Press, and Celebrities in The Return of Sherlock Holmes」を、正典の本文で確かめました。結論は、...
今日のホームズニュース

『ベイカー・ストリート・ジャーナル』秋号の目次公開――国内では2027年新作舞台のチケット先行受付が決定

10月8日は、2027年2月上演の舞台『シャーロック・ホームズの冒険』について、出演者のファンクラブ向けチケット先行受付が発表されました。海外では、米国の『ベイカー・ストリート・ジャーナル』2026年秋号の掲載論文一覧が公開されたほか、ワト...
今日のホームズニュース

『マドモアゼル・ホームズ』英国配信へ――パリではドイルとジュール・ヴェルヌが事件に挑む舞台が開幕

10月7日は、フランス発のホームズ翻案ドラマ『Mademoiselle Holmes』シーズン2の英国配信日程が発表されました。パリではアーサー・コナン・ドイルとジュール・ヴェルヌを主人公に据えた犯罪コメディが開幕。米国ではホームズとワトソ...
シャーロッキアン日記

2026年10月7日:秘密を守るホームズは『帰還』で生まれたのか――Vranken論文を正典で確かめる(2)

第1回では、Thomas Vranken の論文「The Public, the Press, and Celebrities in The Return of Sherlock Holmes」(Authorship 4.2, 2015)の...
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ジョゼフ・ベル新評伝が10月刊行へ――国内ではホームズ原案の街歩き謎解き、2027年新作舞台も

10月6日夜のホームズ関連ニュースでは、シャーロック・ホームズのモデルとして知られる外科医ジョゼフ・ベルを描くリンジー・フィッツハリスの新評伝が10月20日に刊行されることが明らかになりました。国内では、2027年の舞台『シャーロック・ホー...
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2026年10月6日:『シャーロック・ホームズの帰還』は大衆と新聞を無力化したのか――Vranken論文を正典25編で確かめる(1)

ホームズの「復活」を、作品の中身の変化として読んだ英語論文を見つけました。Thomas Vranken「The Public, the Press, and Celebrities in The Return of Sherlock Hol...
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2026年10月5日:手がかりのシニフィアン連鎖――Habjanの応答(後編)

前編では作品の形式と生存の関係を扱いましたが、ここでは発表当初の成功の規模も確認しておきます。モレッティの小標本では、『冒険』全篇が最上位の枝に到達するわけではなく、読者にとって解読可能な手がかりを備える作品は、モレッティの判定では寛大に数...
今日のホームズニュース

国内朗読会からNetflix、オンライン講演、シンガポールの体験型ゲームまで――広がるホームズの新展開

日本では山梨県立図書館で「六つのナポレオン」の朗読会が11月に開催されるほか、Netflixではホームズを題材としたスペイン発ドラマが配信初週に週間ランキング入りしました。海外では、探偵小説の歴史をたどるオンライン講演や、シンガポールの街を...
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2026年10月4日:モレッティの系統樹とホームズ正典化までの「ブラックボックス」(前編)

フランコ・モレッティの論集『遠読』が届きました。読みたかったのは「文学の屠場」という探偵小説論(原型は2000年発表の論文で、2005年の単行本『Graphs, Maps, Trees』に組み込まれる形で更新されています)。モレッティは初期...
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2026年10月3日:ホームズの「モノ」から読者の「世界」へ:David McLaughlin の研究を追う

Academia.edu に公開されている "Sherlock Holmes's Things" という発表原稿を読みました。ホームズ物語に出てくる杖や懐中時計、変装の小道具を手がかりに、人とモノの関係を論じた文章です。書いたのは Davi...