2026年6月17日:TBSブリタニカ「SOUNDミステリー シャーロック・ホームズ」〜黒沢良と羽佐間道夫による朗読カセットテープ

シャーロッキアン日記

カセットテープという記録メディアが全盛だった1987年、TBSブリタニカからホームズ正典18作品のオーディオドラマを収録したカセットテープが発売されました。それが「SOUNDミステリー シャーロック・ホームズ」全10巻シリーズです。

ある日、いつものように近所の古本屋さんを巡回していたところ、このシリーズの第1巻が売られていました。メディアがカセットテープということで、昔はもちろん大変お世話になっていたものの、すでにわが家にはテープを再生できるプレーヤーは存在せず、聞くことができないものを購入するのもためらわれ、一方、小林司・東山あかねさん監修で、羽佐間道夫さんも参加しているということから、コレクター気質としては持っておきたい気持ちもあり、逡巡しながらも購入せずに店を出ました。

このことをXにポストしたところ、JSCHの月例会で、いつもお世話になっている会員さんより、シリーズの第3巻をプレゼントしていただきました。3巻を入手してしまっては、コンプリートを目指すほかはありません。ということで、地元古本屋に向かいまだ残っていた第一巻も入手することができました。残り8巻、長い収集の旅が続きそうです。

せっかくなのでどんなシリーズなのか調べてみました。

翻訳・脚色は宮崎晃氏が担当し、発売元はTBSブリタニカ(東京)。

定価は全10巻で16,000円。全収録時間は1,220分(ステレオ録音)という大作。

各巻の構成は、長編を除いて各巻2話収録となっており、収録作品は以下の通りです。

第1巻 スキャンダル編ボヘミアの醜聞 / 高名の依頼人

第2巻 おかしな犯罪編赤髪連盟 / 青いガーネット

第3巻 冒険活劇編唇のねじれた男 / まだらの紐

第4巻 魔犬殺人編バスカヴィル家の犬(長編・1話収録)

第5巻 消えたホームズ編銀星号事件 / 最後の事件

第6巻 秘宝攻防編四つの署名(長編・1話収録)

第7巻 帰ってきたホームズ編 空家の冒険 / 美しき自転車乗り

第8巻 ラブ・サスペンス編 アベ農園 / ソア橋

第9巻 ホラーショック編 這う人 / 悪魔の足

第10巻 ポリティカル・ミステリー編 ブルース・パティントン設計書 / 最後の挨拶

このシリーズの最大の魅力は、豪華声優陣による演技です。声の出演は黒沢良(ホームズ)、羽佐間道夫(ワトソン)、千葉耕市(モリアーティ教授)、石田太郎(ボヘミア国王)、鈴木弘子(アイリーン・アドラー)、家弓家正(マイクロフト)らが名を連ねています。

1987年といえば、グラナダTV版「シャーロック・ホームズの冒険」がイギリスで放映中であった頃(日本でのNHK放送は1990年〜)です。日本語によるホームズのオーディオドラマとして、このTBSブリタニカ版は、映像なき時代に「耳で楽しむホームズ」の世界を届けた貴重な作品という位置づけだったようです。

残念ながら現在は廃盤であり、CDやデジタル配信への移行は行われていません。CDやデジタル配信での再版を望む声も根強いようです。

入手困難なシリーズではありますが、参考までに書誌情報を載せておきたいと思います。

タイトル:シャーロック・ホームズ(TBSブリタニカSOUNDミステリー)
原作:アーサー・コナン・ドイル
翻訳・脚色:宮崎晃
発売:TBSブリタニカ、1987年
形態:録音カセット 全10巻(1,220分、ステレオ)
ISBN(第1巻):4-484-87601-9
NDL請求記号:YL31-209

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