10月31日に、東中野で開催された『謎解き×バル巡りイベントin東中野』【ハロウィンの道化師】に参加しましたので、日記にも書いておきたいと思います。
こちらのイベントは「【東中野の街全体】を舞台に、参加者自身が探偵となり、証言を集め、推理し、刻一刻と変化する事件を追いかける唯一無二のリアル謎解きイベント」ということで、過去にもホームズからテーマをとった謎解きが開催されていましたが、私は今回が初めての参加となりました。
今回のテーマは「スマトラの大ねずみ」。
これは正典60編で取り上げられている事件ではありませんが、いわゆる正典に登場する「語られざる事件」と呼ばれるものの一つです。
この「スマトラの大ねずみ」は『シャーロック・ホームズの事件簿』に収録されている「サセックスの吸血鬼」という事件で言及されています。
ホームズはこのように語りました。
「マティルダ・ブリッグスといったって若い女の名じゃないぜ、ワトスン君」ホームズは古いことを追想しながらいった。「スマトラの大ねずみに関係のある船の名なんだ。この話はまだ世間に知れ渡っていないがね。」
響きが魅力的なためか、多くのパスティーシュ作品が書かれてきました。以下にいくつか事例を挙げておきたいと思います。
| 作品タイトル | 著者 | 出版年 | 内容・特徴 |
|---|---|---|---|
| The Giant Rat of Sumatra | Richard L. Boyer (リチャード・L・ボイヤー) |
1976年 | 「サセックスの吸血鬼」で触れられたマティルダ・ブリッグス号と巨大なねずみをめぐる長編ミステリー。『バスカヴィル家の犬』のステイプルトンが再び登場する。 |
| 「The Case of the Sumatran Rat」 (The Secret Chronicles of Sherlock Holmes 所収) |
June Thomson (ジューン・トムソン) |
1992年 | 英国首相のもとに巨大なねずみの死骸が届く。ロンドンに同種のねずみを放つと脅して50万ポンドを要求する犯人の捜索が、ホームズに託される短編ミステリー。 |
| 「The Giant Rat of Sumatra」 (The Oriental Casebook of Sherlock Holmes 所収) |
Ted Riccardi (テッド・リカルディ) |
2003年 | 1891年から1894年の間にホームズがアジア各地で手がけた事件を描く短編集の一編。巨大なねずみを崇拝するインドネシアの部族が描かれる。 |
| Sherlock Holmes and the Giant Rat of Sumatra | Paul D. Gilbert (ポール・D・ギルバート) |
2010年 | 1898年のロンドンに戻ってきた、乗組員が消えたマティルダ・ブリッグス号と、東洋で消息を絶った人物の謎を結びつけた長編ミステリー。 |
| Lestrade and the Giant Rat of Sumatra | M. J. Trow (M・J・トロウ) |
2014年 | レストレードを主人公とするシリーズの一作。ホームズではなくレストレードを中心に、「語られざる事件」の題材を展開する。 |
私もすべては読んでいないのですが、これ以外にも取り上げている作品は多く、人気の「語られざる事件」と言えるでしょう。そういえば、私も好きな月9ドラマ『シャーロック アントールドストーリーズ』でも、第7話でモチーフになっていました。
そんな「スマトラの大ねずみ」を題材に、東中野を舞台にした謎解きにしたのが今回のイベントでした。
以下は公式サイトに掲載されている、今回の謎解きの説明です。
テーマは、シャーロック・ホームズの語られざる事件『スマトラの大ネズミ』
あのシャーロック・ホームズが語らなかった事件が、
【ハロウィンの夜】に目を覚ます。「ねえ、呪いの存在って、信じる?」
ハロウィンを目前に控えた東中野で、誰もが耳を塞ぎたくなる不気味な噂が囁かれ始めていた。
夜の街に現れる、身長2メートルを超える大柄な外国人の道化師。
顔には大火傷を負っているらしく、常に不気味なペストマスクを装着しているという。
やがて彼は、出身地にちなんで、こう呼ばれるようになる。――【スマトラの大ネズミ】。
彼と目が合った者、言葉を交わした者は、例外なく「呪い」をかけられ、必ず不幸に見舞われる。
「ただの都市伝説だろう」
そう笑い飛ばす声とは裏腹に、街では“呪われた”と語る人々が次々と現れ、噂は、次第に現実の事件へと姿を変えていく。
そして、最後に道化師を目撃した人物は、必ずこう告げられたという。『すべては、ハロウィンの夜に始まる』
迫り来る恐怖のパンデミック。
正体不明の道化師。
呪いは本物なのか、
それとも――仕組まれたものなのか。街に隠されたすべての手がかりを集め、あなたはこの事件の真実にたどり着けるのか?!
私はこうした謎解きイベントへの参加は数えるほどしかありませんが、一度、地元仙川で、221_Booksも出店しているセンイチブックスの企画で謎解きを企画したことがありました。
私は大きなストーリーを作る役割で、当時、仙川に縁のある武者小路実篤と、ピカソとホームズが登場するストーリーを書きました。(背景にある重大な事件についてもその後発表する予定だったのですが、まだ執筆途上で完結していないという、人生の宿題状態になっているのはここだけの話です。)
また、神保町で開催されたホームズがテーマの謎解きにも参加し、(多分)最初にクリアしたこともありました。
謎解きイベントは多々ありますが、ホームズ関連は多くはないので、今回は楽しみに参加しました。
一緒に参加したのは、Podcastを運営している3人の仲間たち。といっても、2人で遅めのスタート、1人がさらに遅れて合流ということで、開始時間と同時にスタートというわけにはいきませんでした。
受付を済ませて地図をもらったので、早速お店に行って聞き込み!と思い、まずは一軒に行ってみたのですが、並んでいる途中で品切れとなり、ヒントはもらえないという事態に遭遇しました。気を取り直して別のお店に行き、またまた30分ほど並んで入店し、ヒントをもらいました。
その後も指定されたお店に行きましたが、今回は150人以上の参加者がいたそうで、入れたり入れなかったりでした。最後の終了間際にはどこにも入れず、まったく関係のない串カツ屋さんで、限られたヒントをもとに推理しました。しかし、21時に発表された解答を見ると、私の答えは完全に見当違いでした。
解答編を動画で見てすべてのヒントを知ると、とてもよくできた謎解きだったことが分かりました。我々が得られた証言や証拠にも、暗号があったり、ミスリードがあったりと、なかなかに頭を使う場面が多くありました。
これまで参加した謎解きとは若干システムが違うので戸惑いもありました。謎解きそのものは証拠集めがうまくいかず残念でしたが、普段来ない街の、入ったことのないお店に入れたのは貴重な体験でした。一見さんだとなかなか入りづらいことが多いのですが、こうした形で一度入り、店員さんにヒントを聞くことで会話もできたので、東中野に来たらまた入ってみたいと思えるお店がたくさん見つかりました。
また、各店では謎解き参加者の皆さんと一緒になることも多く、お互いが持っている証拠やヒントを交換し合う場面もよくありました。こうした知らない人との交流という楽しみもあったと思います。
今回で、どのように謎を解けば良いのか見えてきましたので、もし来年も東中野でホームズがモチーフの謎解きが開催されるのであれば、十分に準備をした上で参加したいと思います。

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