*本記事は著者が2006~07年にロンドン滞在時に訪問した記録です。当時の情報であることをご承知おきください。
今日はシティを中心に「ゆかりの地」を歩いてきました。まずはAldgate East駅から紹介します。
1. Commercial Street (Road), E1
「這う男」
途中でホームズは郵便局へ立ちよって、電報を一通打った。夜になってからその返事がきた。ホームズは読みおわると私によこした。
コマーシャル街ニドラークヲ訪ネタ」オダヤカナ老人」ボヘミア人カ」大キナ雑貨商ヲ営ム」 マーサー
「マーサーは君がいなくなってから使っている男だ。ありふれた用をたしたり、僕の手足になってよく働いてくれる。
(中略)封筒の表面にあるしるしで、それらの手紙が秘書の日常をかきみだしたものであることがわかった。いずれも発信地はコマーシャル街となっており〓ドラーク〓の署名があった。
(新潮文庫『シャーロック・ホームズの事件簿』)
こちらがコマーシャル街の様子です。
コマーシャル街は南北にかなり長い通りとなっています。
私がこの「這う男」で好きなところは、冒頭で紹介されるホームズがワトソンに送った電報の文句です。
「私がホームズから簡単な電報をうけとったのは、一九○三年九月初旬のある日曜日の夕刻のことだった。
「都合ヨケレバスグコイ」ワルクテモコイ」
S・H・」
これを見るたびに吹き出してしまいます。なんというか実はワトソンに依存しているホームズのちょっと子供っぽいところが出ていて、とても面白いところです。でも、これだけ見るとまるでジャイアンみたいです。
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