2025年10月30日:『名探偵ホームズ資料集』が届く

シャーロッキアン日記

今年は夏に『名探偵ホームズ』の復刻上映を見たり、グッズを購入したりと、久しぶりに『名探偵ホームズ』に触れた年となりました。

その勢いは衰えず、この度『名探偵ホームズ 資料集』という書籍が刊行されました。

大きめの版で、復刻上映のときのチラシと同じシーンが表紙になっています。

内容については、最終ページにまとめられていたので引用します。

本書籍について

■本書籍はアニメ『名探偵ホームズ』の資料を収録したものである。この書籍では宮崎駿が監督を務め、1981年から1982年にかけて制作が進められた6話分を「初期制作版」とし、1984年から放送されたTVシリーズのために制作された20話分を「TVシリーズ」、あるいは「TV」と表記する。TVシリーズの監督は御厨恭輔が担当した。

■初期制作版の「青い紅玉」と「海底の財宝」の劇場公開版では一部のキャラクターの名前が変更されているが、本書籍のキャプションでは本来の名前のみを表記する。

■「CHAPTER 1 イラストレーション」ではトムス・エンタテインメント(制作当時の名称は東京ムービー新社)に現存するものを中心にイラストを再録した。「CHAPTER 2 イメージボード」には現存するイメージボードを可能な限りで収録した。

■「CHAPTER 3 初期エピソード 制作資料」では設定資料やキャラクター、小道具、乗り物、美術に関係する作画された各種のパートのデザインを収録。設定資料は現存するものを全て網羅。初期構想時の資料は現存しないものが多いため、「CHAPTER 3 初期制作版の資料」として扱っている。なお、p51〜53、p55下、p560の資料にはTVシリーズ制作時に制作された推定がある。

■「CHAPTER 3 初期エピソード 制作資料」で収録したレイアウトについては当時の撮影台本に基づき、描き手の名前を記しているが、個人の署名がないものについては無記名のままとしている。

■「CHAPTER 4 エピソード構成案」は宮崎監督により企画されたTVシリーズ構成のためのもの。全26話が完成されたとしても、このエピソード構成案通りに作られたとは限らない。その点については注意していただきたい。

■「CHAPTER 5 TVシリーズ 設定資料[登場人物、乗り物、小道具]」と「CHAPTER 6 TVシリーズ 設定資料[美術]」ではTVシリーズ制作時に描かれた設定資料を掲載。どのCHAPTERでも初期構想や決定稿があるものは両方を載せている。

 

資料集ということで、製作段階の資料が多数掲載されていて興味深いところです。特にキャラクターの変遷は、こうやって最終的なキャラの造形が決まっていくんだと感心しましたし、宮崎駿監督が最初に作った全26話のコンセプトは、まずこんな感じの話の筋を書くんだということで手書きであることも含めて、創作の過程がリアルに感じられました。

あとは、やはりメカや乗り物が緻密なのはトークショーでも聞いたとおりです。さらに背景となる建物や景色もかなり緻密に描き込まれているのもこの資料集から分かります。

アニメはあまり守備範囲ではないのですが、こんな感じで作品ができあがるんだということが新鮮に興味深かったのと、やはりあれだけの作品を作るにはこれだけの準備が必要だったんだということも改めて知って感心しました。

名探偵ホームズ 資料集
宮崎駿監督が初期エピソードを手がけたことで知られる傑作アニメシリーズ『名探偵ホームズ』の資料集です。当時のイメージボード、キャラクター、メカ、美術の設定資料、制作初期の全26話エピソード構成案など、貴重な資料の数々を収録しました。この書籍が...

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