注文していた『おさんぽ神保町』が届きました。
本書は、神保町のタウン情報誌「おさんぽ神保町」の2006年創刊号から2025年までの記事をまとめた合本です。
おさんぽ神保町 2006-2025 | 書籍 | 三省堂書店ONLINESTORE
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古書の街・神保町
シャーロック・ホームズを研究している立場からすると、新刊で手に入る資料はまだしも、すでに絶版・廃刊となったものについては古書に頼らざるを得ない場面が多くあります。そんなとき、やはり足が向くのは古書の街・神保町です。
神保町では、ヴィクトリア朝イギリスやホームズ関連の文献を求めて古書店を巡り歩くのが常で、棚の入れ替え時期もわからぬまま、思いがけない掘り出し物との出会いを期待してつい足を運んでしまいます。ネット検索の利便性を認めつつも、現場での探索にしか得られない発見や偶然の出会いがあります。
私にとっての神保町とは
私にとって神保町は、単なる古書街ではなく、研究の舞台そのものです。ホームズ研究に必要な英文学・社会史・探偵小説研究の周辺資料が一堂に揃う稀有な場所であり、歩くたびに新たな知的刺激を与えてくれます。
『おさんぽ神保町』は、そうした街の歩みを丁寧に記録してきた貴重な資料であり、この合本は、古書街の変遷をたどるうえで格好のリファレンスになると感じ、迷わず購入しました。神保町という街そのものを一種の「書物」として読み解くうえでも、非常に興味深い一冊です。



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