2025年9月23日:ホームズパブ横のトルコタイル

シャーロッキアン日記

英国から帰国して三日経ちました。ロンドンでは寒いぐらいで、日本はまだ酷暑を覚悟していたのですが涼しくなっていて意外でした。

昨晩も窓を開けて寝ていたら肌寒いぐらいでした。

 

トルコ式風呂の名残

ロンドン最後の晩は、シャーロック・ホームズパブで食事をしたのですが、パブの隣の建物が、かつてロンドンで流行していたトルコ式風呂の店舗だった名残で、トルコのタイルが貼られていて、それがまだ残ってたよなと思い確認したのですが、見当たらなくて撤去されてしまったのではと思いました。

 

しかし、今朝になって常松先生のXを見ていたら、まだある様子なので確認したところ、思っていた場所よりも奥にあったようです。

 

そこで確認してみたところ、撮影した建物よりも、もう少しCraven Cottageを奥(東側)に行った方が目指していた場所であることが分かりました。

 

ロンドンでのホームズゆかりの地巡りは、かつて留学していたときにあらかた終わらせていたことから、今回は特に下調べなどせずに、予定の合間に行けたら行くと言った緩い感じで臨んでいたのも間違っていた要因かもしれません。

 

ホームズとトルコ風呂

トルコ式の風呂と言えば、正典では2回ほど登場するのですが、かなり矛盾した記載となっています。

「フランシス・カーファクス姫の失踪」の時には、ホームズはトルコ風呂に言ったワトソンにこんなことを言っています。

 

「バスのことだよ! 風呂さ! 何だってまた、だるくなるうえに高価なトルコ風呂なんかへいったんだ? イギリスふうのにすれば、からだが引きしまって元気がでるのに!」

「この二、三日リューマチの気味で老いこんだような気がするものだからね。トルコ風呂は医者のほうでは薬の代用品だというよ――新しい出発点になる体質の清浄剤とでもいうかな」

 

当初トルコ式をあまり評価してなかったホームズですが、その後の「高名な依頼人」の時には、だいぶ評価が上がっていたようです。

ホームズも私も、トルコ風呂ときたら目のないほうだった。風呂からあがって、休憩室で汗のひく間、快い疲労のうちにぐったりしてタバコをやっているときは、彼もいくらか口が軽く、よほど人間味をおびてくるのだった。

 ノーサンバランド大通りのトルコ風呂屋の階上に一カ所、ほかとは妙にかけ離れた場所があって、寝椅子が二つならべておいてある。この話のおこりは、一九○二年の九月三日に、この寝椅子にならんで横になっていた時にさかのぼる。

 

ここででてくるノーザンバーランド大通り沿いのトルコ風呂やが、上記のタイルのある建物だったのだと考えられています。

 

どんなきっかけでホームズがトルコ風呂を好きになったのか、興味のあるところです。

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